台湾・高雄にある高雄市立歴史博物館(旧高雄市役所)について紹介します。
1939年完成の帝冠様式の建物です。
この記事の概要
高雄市立歴史博物館(旧高雄市役所)の見どころと感想
高雄市立歴史博物館(旧高雄市役所)はどんなところ?
高雄市立歴史博物館は、台湾初の地方自治体が運営する歴史博物館で、高雄市に関する歴史や文化を広く紹介しています。
博物館として使用されている建物は、日本統治時代の1939年に高雄市役所として建設されました。戦後は高雄市政府庁舎となり1992年まで使われていました。その後、1998年に高雄市立歴史博物館として生まれ変わっています。
また、この場所は1947年に勃発した二二八事件の舞台となったことでも知られています。
高雄市立歴史博物館(旧高雄市役所)へのアクセス(行き方)
MRT橘線鹽埕埔駅、2番出口から徒歩約10分程度。
見どころ・感想
帝冠様式の建物
高雄市立歴史博物館は、展示内容もさることながらまず第一に建物そのものが大きな見どころと言えます。
1939年に高雄市役所として建てられたこの建物は、帝冠様式と呼ばれる1930年代の一時期のみに流行した和洋折衷の建築様式が採用されています。
日本風の瓦屋根や外壁の装飾などは見どころです。
ロビーは荘厳な雰囲気です。
階段の手すり部分の装飾。
階段の踊り場にある大理石の時計。
こちらは1階のアーチ型の回廊です。
博物館の敷地入口の両端には神社を思わせる石の灯篭も見られます。
高雄市に関する展示
1階の常設展示では、港、鉄道、河川を切り口に高雄の歴史が紹介されています。
こちらは港についての展示コーナーです。
当時の日本の南進政策の拠点だった高雄は、軍事施設も数多く建設され、アメリカ軍の空襲の標的になりました。
戦後、港には台湾初の輸出加工区やコンテナターミナルが設けられ高雄の発展に大きく寄与しました。
こちらは鉄道についての展示コーナーです。
1908年に基隆から高雄(打狗)を結ぶ縦貫鉄道が開通し、台湾南北を1日で移動することが可能となりました。
港の整備とともに鉄道網の整備も進んだ高雄は、物流、産業の拠点として発展していきます。
こちらは河川についての展示コーナーです。
高雄の近代化や工業化に不可欠であった水資源について、日本統治時代の水利事業などの紹介が行われています。
こちらは工業都市として発展した高雄の環境保護に関する展示です。
二二八事件に関する展示
2階には二二八事件についての展示コーナーがあります。
展示室には、当時の市政府庁舎の大きなジオラマがあります。
軍事鎮圧の現場となり多くの死傷者を出した様がリアルに再現されています。
1階には二二八事件の際に緊急脱出口になった場所も紹介されています。
高雄市立歴史博物館(旧高雄市役所)の基本情報
高雄市立歴史博物館(旧高雄市役所)の場所の地図は以下の通りです。
住所 | 高雄市塩埕区中正四路272号 |
電話 | +88675312560 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
休み | 月曜日 |
入場料 | 無料 |
おわりに
以上、高雄市立歴史博物館(旧高雄市役所)についての紹介でした。
高雄へ行った際には訪れてみてはいかがでしょうか。