京都霊山護国神社内にあるパール博士顕彰碑について紹介します。
東京裁判で全員無罪を主張したインド代表判事の勇気を称える碑です。
この記事の概要
パール博士顕彰碑の見どころと感想
パール博士顕彰碑はどんなところ?
京都霊山護国神社内のパール博士顕彰碑は、インドの法学者ラダ・ビノード・パール博士を称えるために建立されました。パール博士は、東京裁判で唯一、日本の戦犯全員の無罪を主張したことで知られています。
この碑は、インド独立50周年を記念して1997年に建てられ、京都を愛した博士の遺志を反映したものでもあります。碑には、博士の勧告文が刻まれ、彼の法と正義に対する信念を感じ取ることが出来ます。
パール博士顕彰碑へのアクセス(行き方)
京阪本線祇園四条駅1番出口より徒歩約20分。
阪急京都線京都河原町駅1B番出口より徒歩約25分。
京都市営地下鉄東西線東山駅2番出口より徒歩約25分。
見どころ・感想
こちらが東京裁判におけるパール判事の勧告文です。
時が熱狂と偏見とを
やわらげた暁には
また理性が虚偽から
その仮面を剥ぎとった暁には
その時こそ正義の女神は
その秤を平衡に保ちながら
過去の賞罰の多くに
そのところを変えることを
要求するであろう
こちらが碑文です。
碑文には以下のようにあります。
当時カルカッタ大学の総長であっ
たラダ・ビノード・パール博士は、
一九四六年、東京に於いて開廷され
た「極東国際軍事裁判」にインド
代表判事として着任致しました。
既に世界的な国際法学者であった
パール博士は、法の真理と、研鑽
探求した歴史的事実に基づき、こ
の裁判が法に違反するものであり、
戦勝国の敗戦国に対する復讐劇に
過ぎないと主張し、連合国側の判
事でありながら、ただ一人、被告
全員の無罪を判決されたのであり
ます。
今やこの判決は世界の国際法学会
の輿論となり、独立したインドの
対日外交の基本となっております。
パール博士は、その後国連の国際
法委員長を務めるなど活躍されま
したが、日本にも度々来訪されて
日本国民を激励されました。
インド独立五十年を慶祝し、日印
両国の友好発展を祈念する年にあ
たり、私共日本国民は有志相携え、
茲に、パール博士の法の正義を守
った勇気と、アジアを愛し、正し
い世界の平和を希われた遺徳を顕
彰し、生前愛された京都の聖地に
この碑を建立し、その芳徳を千古
に伝えるものであります。一九九七年十一月二十日
パール博士顕彰碑建立委員会
東京の靖国神社にも同様の顕彰碑が設置されています。
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パール博士顕彰碑の基本情報
パール博士顕彰碑の場所の地図は以下の通りです。
住所 | 〒605-0861 京都府京都市東山区清閑寺霊山町25 霊明神社 |
おわりに
以上、パール博士顕彰碑についての紹介でした。
京都へ行った際には訪れてみてはいかがでしょうか。