今回は、『ボヤンシー 眼差しの向こうに』(2019年)という映画について紹介します。
東南アジアの奴隷労働の実態を描いた作品です。
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この記事の概要
ボヤンシー 眼差しの向こうにの作品情報
タイトル | ボヤンシー 眼差しの向こうに |
公開 | 2019年 |
監督 | ロッド・ラスジェン |
作品紹介 | オーストラリア人監督ロッド・ラスジェンが東南アジアの奴隷労働の問題に焦点を当てる。 |
ボヤンシー 眼差しの向こうにの動画配信情報
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Netflix |
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(※配信情報は2023年4月時点のものです。)
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ボヤンシー 眼差しの向こうにの登場人物(キャスト)
チャクラ(サーム・ヘン) | 14歳のカンボジアの少年。 |
ロムラン(タナウット・カスロ) | チャクラと同じく漁船に売られたカンボジア人。 |
プッサ(モニー・ロス) | 漁船の船長のタイ人。 |
ボヤンシー 眼差しの向こうにのストーリー(あらすじ)
カンボジアの農村で暮らす14歳のチャクラは、優秀な兄とは違い、労働の担い手としてしか扱われていない自分の境遇に不満を抱えていた。
チャクラは、友人からタイの工場で働く仕事を斡旋するというブローカーを紹介してもらい一人家を出る。
密入国したタイでチャクラを待っていたのはブローカーによる人身売買だった…。
ボヤンシー 眼差しの向こうにの見どころ・感想
ここからは少しネタバレになります。
東南アジアの奴隷度労働
この映画で描かれているのは現代の東南アジアにおける奴隷労働の実態です。
主人公の14歳の少年チャクラは工場で働くためにカンボジアからタイに密入国しますが騙され連れてこられたのは漁船でした。そこでは、最低限の食事しか与えられず、抵抗したり逃げようとすれば海に落として殺されるという地獄のような環境です。
映画は、このように騙されたカンボジア人らが文字通り奴隷のように働かされる様をドキュメンタリーのようにリアルに描いています。おそらく出演者たちは有名な俳優ではないと思われますが、主人公の少年や船長のタイ人など、皆非常によい演技をしているのも印象的です。映画はフィクションですがおそらくこのようなことが現実に起きているのだろうというリアリティがあります。
貧困と社会構造
この映画は、貧困と社会構造という観点からも考えさせられる作品です。貧困の問題や伝統的な価値観が根付いたカンボジアの農村部は、主人公の少年チャクラにとって非常に生きづらい場所です。
家族のためにお金を稼ぎたいという気持ちがありながらもそこにはまともな働き口はありません。また、学校に通い将来が期待されている優秀な兄と違って自分が労働の担い手としてしか見られていないことに対して強い不満を抱いていました。
このような就労や教育の機会が限られた状況下では、タイなどの隣国で働くことが魅力的に映るかもしれませんが、実際には人身取引や搾取のシステムの中に組み込まれてしまう危険性が高いのです。
映画は、貧困と社会構造という二重の束縛から逃れることがいかに困難かという点を見事に表現しています。
おわりに
この映画の評価 |
以上、今回は、『ボヤンシー 眼差しの向こうに』という映画についての紹介でした。
エンドロールで「東南アジアの漁船では約20万人の男たちが奴隷労働に従事。水産業は60億ドルの収益を上げている」と紹介されているように、今もなおこのような境遇に置かれた人たちがいるのだということを強く訴えかけてくる作品です。
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