先日、LCCのセブパシフィック航空でフィリピンまで行って来ました。その際に頭を悩ませたのがマニラ空港ターミナル3深夜着問題です。
治安がいいとは言えないマニラにおいて、深夜、空港の外に出ても大丈夫なのか?出ない方がいいのか?出ないなら空港内でどうやって過ごせばよいのか?などいろいろ事前に考える必要がありました。
この記事では、実際に、自分が調べたことや体験したことを交えながらこれらの問題と考えられる選択肢について説明・紹介します。
この記事の概要
マニラ空港ターミナル3深夜着問題
マニラ空港ターミナル3深夜着問題とは、LCCのセブパシフィック航空でマニラに行くと現地に到着するのが深夜になってしまうことです。
セブパシフィック航空の日本発マニラ行きの便は、以下の通り、夜日本を出発し深夜にニノイ・アキノ国際空港(NAIA)ターミナル3に到着するという便がほとんどです。
出発地 | 便名 | 出発時刻 | 到着時刻 |
成田空港 | 5J5057 | 20:35PM | 1:10AM |
関西空港 | 5J827 | 21:35PM | 0:45AM |
中部空港 | 5J5039 | 21:15PM | 0:50AM |
福岡空港 | 5J923 | 18:55PM | 21:55PM |
これらの便でマニラの空港に到着したら、マニラが目的地の人、国内線に乗り換え地方都市に行く人に分かれると思いますが、どちらの場合もマニラ市内に出るか空港内にとどまるか迷うところではないでしょうか。
というのもマニラの治安は決していいとは言えないからです。
マニラは治安が悪い?
安全だと言う人も多いですが、マニラで日本人を含む外国人が事件に巻き込まれたというニュースを目にすることは少なくありません。
また、実際に自分もマニラへは数回行ったことがありますが他の東南アジアの都市に比べるとちょっと空気が違うなと感じるエリアもありました。
そんなマニラにやって来た人がまず最初に注意しなければいけないのが空港からのタクシーです。
タクシーに乗るのが憂鬱
治安があまりよくないとされている国で深夜タクシーに乗るという行為はできれば避けたいシチュエーションです。
マニラのタクシーはぼったくり、ホールドアップなどいろいろよくない噂を耳にします。空港タクシーも例外ではありません。
最近では、配車アプリのGrabは安全と言われていますが個人的にはそれでも嫌ですね。
また、そうそう頻発するようなことではないでしょうが、空港からの移動中に車ごと襲撃されるという事件も実際に起きています。
空港から出ない方がいい
こうした深夜のタクシー利用や移動時に巻き込まれるトラブルを確実に避けるには、現地到着後、朝まで空港から出ない方がいいと私は思います。
そうすると、じゃぁ、空港内ではどう過ごせばよいのかという問題も出てきます。
このあたりまで考えなければいけないのがマニラ空港ターミナル3深夜着問題の厄介なところです。
以下では、空港到着後はマニラ市内への移動は行わず、空港内(空港至近ホテル含む)で過ごすということを前提に空港での過ごし方の選択肢を紹介します。
空港での過ごし方その3つの選択肢
空港野宿
空港での過ごし方のひとつ目は空港野宿です。野宿といっても空港の外で寝るわけではなく空港内のベンチなどで一夜を過ごすことを指しています。
マニラ空港のターミナル3は2008年に開業し他のターミナルよりも新しく綺麗で安全と言われています。実際に、自分の目でも確かめましたが空港内は深夜でも明るく人も多かったです。空港内に危険な雰囲気は全くありませんでした。すりや盗難などに気を付けておけば平気でしょう。
マニラ到着後、国内線への乗り換え予定で待ち時間が長くない人は下記で紹介しているホテルなどは利用せず空港内で待つ以外ないですが特に心配する必要はないと思います。到着後、両替所も開いていたので現地ペソを入手することができましたしコンビニもあります。
ファーストフードなどの飲食店の数も多いので時間を潰す場所を探すのには苦労しないはずです。
ただ、ベンチなどで仮眠を取るのは少し難しい気がします。やはり荷物の心配がありますからね。なので、空港野宿する場合はまともに眠ることができないためはっきり言って疲れます。
徹夜に近いような状態でかつてアジアの病人とまで言われた治安の悪いフィリピンの街に繰り出すのは危険だと思います。よって、接続フライトの時間の関係でやむを得ない場合を除き、空港内での夜明かしは十分に可能だがおすすめはしないというのが私の意見です。
カプセルホテル
二つ目の選択肢は、空港内にあるカプセルホテルを利用することです。
マニラ空港のターミナル3には、The Wingsという名前の日系のカプセルホテルがあります。
参考 http://jipang-group.com/thewings/
ルームタイプと料金は以下の通りです。
部屋のタイプ | 料金 | 人数 |
カプセル | 1,000ペソ | 1名 |
ツインルーム | 1,800ペソ | 最大2名 |
ファミリールーム | 3,200ペソ | 最大4名 |
※1ペソ=約2円
料金に含まれるサービス内容
- 軽食ビュッフェ
- フリードリンク
- 荷物預かり
- 無料Wifi
- シャワー(バスタオル、浴衣、シャワーアメニティー(シャンプー、コンディショナー、石鹸、歯ブラシ、歯磨き粉))
施設を利用できるのは7時間30分でタイムスケジュールは以下のようになっています。
タイムスケジュール
- 08:00AM ~ 03:30PM
- 04:00PM ~ 11:30PM
- 00:00AM ~ 07:30AM
深夜着の人が利用する場合は、午前0時からチェックイン可能で朝の7時30分まで滞在できます。
予約は公式サイトから行えます。数時間寝るだけという目的のためには必要十分な施設なうえに料金も安いので、実際に私も予約しました。しかし、満室のため予約できませんでした!
以下のような回答がメールで送られてきました。
ラウンジタイプの部屋(大部屋に1人掛けのソファが数台置いてある部屋)なら、当日空きがあれば利用可能とのことですが、おそらく空きはないだろうと思いカプセルホテルについては諦めました。
ちなみに、このときは3週間前に予約をしてダメでした。
予約は最低2週間前までに済ませる必要があり当月および翌月分までの予約しかできないので注意が必要です。
例えば、1月31日の予約を入れたい場合は、11月末までの時点ではまだ予約できず月が替わった12月1日から予約可能ということになります。
ここのカプセルホテルは人気なうえに部屋数が少なくすぐに満室になってしまうようなので早めに予約することが必須のようです。
空港ホテル
空港での過ごし方の三つめは空港ホテルに宿泊することです。空港ホテルといっても空港内には上記のカプセルホテルしかないため、正確には空港至近のホテルということになります。
マニラ空港第3ターミナル至近のホテルとしては、以下のようなホテルが候補として挙がってきます。
ターミナル3至近のホテル
これら以外にはアパートのような部屋もありましたが深夜自力で辿り着くのは厳しいと判断したため除外しました。上記ホテル名を見ていただければだいたい分かる通りそれなりの料金のホテルばかりで格安ホテルはありません。
先日、私がフィリピンに行った際も、実際にこの中のホテルのひとつに宿泊しました。その際、ホテル選びで私が重視したのは深夜、大きな荷物を持っていても確実に歩いて行くことができるかどうかという点です。そうするとベルモントホテルのほぼ一択になりました。
ベルモントホテル以外は距離的に無料シャトルバスでの移動が必要っぽいです。無料シャトルバスの利用に抵抗がない人は上記ベルモント以外のホテルでもいいと思いますが、個人的にはシャトルバスに乗るのが不安でした。
というのも、いかんせん時間帯が深夜なので、
- シャトルバスはそもそもあるのか?
- 自分の都合のいい時間に乗れるのか?
- もし乗れなかったら結局タクシー移動しなくてはいけないのでは?
など、いろいろ考えると面倒だったからです。
ベルモントホテルへは空港内からランウェイマニラという歩道橋を渡って歩いて行くことができます。
ランウェイマニラを出るとホテルは目の前にあります。
ベルモントホテルは、たとえ深夜で、大きな荷物を持っていても確実に自力で歩いて行くことができるホテルです。
実際にベルモントホテルに宿泊したときの様子は以下の記事で詳しくレビューしています。
-
ベルモントホテルマニラは空港深夜着におすすめ【徒歩で楽々移動可能】
今回は、ベルモントホテルマニラというフィリピン・ニノイアキノ国際空港ターミナル3から徒歩で移動可能なホテルについて紹介し ...
どれがおすすめ?
で、マニラ空港ターミナル3深夜着問題で、結局、どれがおすすめの過ごし方なのかを以下の表でもう一度整理します。
過ごし方 | 快適度 | コスト | デメリット | おすすめ度 |
空港野宿 |
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|
疲れる | |
カプセルホテル |
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予約が取りづらい | |
空港ホテル |
|
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選択肢が少なく料金も高い |
結論としては、空港野宿はおすすめしないのでカプセルホテルか空港ホテルの二択です。
実際、私は、カプセルホテルを予約しようとしたけど満室で空港ホテルに宿泊しました。
数時間寝るだけなのでカプセルホテルのほうがコスパは高いでしょう。逆に空港ホテルは寝るだけにしては正直少し高いなぁと思ってしまいます。
もちろん予算的に余裕があるなら快適さを重視して空港ホテルに泊まったほうが良いと思いますが。またその空港ホテルについては、私のように空港から歩いて行けるホテルにこだわる場合はベルモントホテルの一択です。
おわりに
以上、マニラ空港ターミナル3に深夜到着した際の過ごし方について解説しました。
ここまで読み進めていただいた方のなかには、Grabタクシーでも使いたくないとかシャトルバスも不安だとか少し慎重過ぎじゃないかと思われる方もいるかもしれません。
しかし、治安のよくない国で危険を回避するためには慎重過ぎるくらいでちょうどいいと思っています。トラブルに巻き込まれやすいのは危機意識の低い人です。
よほどフィリピンに慣れた方以外は、ここに書いた内容を参考に、到着後はカプセルホテルや空港ホテルを利用して休み、朝になってから行動を開始するというのがおすすめです。