台北にある国立台湾博物館南門館について紹介します。
樟脳・アヘンを製造していた専売局南門工場を再生した博物館です。
この記事の概要
国立台湾博物館南門館の見どころと感想

国立台湾博物館南門館はどんなところ?
国立台湾博物館南門館は、台北市中正区に位置する国立台湾博物館の分館で、日本統治時代の1899年に設立された台湾総督府専売局台北南門工場の跡地を活用しています。ここでは当時、樟脳やアヘンといった専売品の製造・研究が行われ、台湾の近代産業史において重要な役割を果たしました。
工場は1967年の樟脳事業民営化に伴い閉鎖され、1998年に国定古跡に指定されました。敷地内には樟脳倉庫の紅楼や、物品倉庫の小白宮などが現存し、往時の雰囲気を伝えています。2013年に展示館として整備され、樟脳やアヘンとの関りを中心に近代台湾の産業史の紹介を行っています。
国立台湾博物館南門館へのアクセス(行き方)
MRT松山新店線・淡水信義線中正紀念堂駅7番出口より徒歩約3分。
MRT松山新店線小南門駅4番出口より徒歩約8分。
見どころ・感想
こちらの紅楼は、日本統治時代の1915年に完成した樟脳倉庫で、赤レンガと大理石の白い帯を組み合わせた辰野式のスタイルになっています。

紅楼の隣には小白宮が並んでいます。こちらは1902年に完成した物品倉庫です。

紅楼内が常設展の展示空間として使用されています。

館内の展示では、台湾の重要な輸出品だった樟脳の製造工程や用途を紹介しており、樟脳の生産設備や映像などを通じて産業史をわかりやすく学ぶことができます。

また、アヘン専売の歴史や社会的背景についても紹介されており、台湾におけるアヘン政策とその影響を具体的に知ることができます。

国立台湾博物館南門館のすぐ近くには旧台湾総督府専売局(台湾菸酒股份有限公司)があり、この辺り一帯が専売事業の中枢として機能していたことが分かります。

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国立台湾博物館南門館の基本情報
国立台湾博物館南門館の場所の地図は以下の通りです。
住所 | 台北市中正区南昌路1段1号 |
営業時間 | 9:30~17:00 |
休み | 月曜日 |
入場料 | 20元 |
HP | https://www.ntm.gov.tw/jp/cp.aspx?n=5766 |
おわりに
以上、国立台湾博物館南門館についての紹介でした。
台北へ行った際には訪れてみてはいかがでしょうか。