カンボジア・シェムリアップにあるタプロームについて紹介します。
巨木に包まれた神秘の寺院です。
タプロームの見どころと感想

タプロームはどんなところ?
タプロームは、アンコールトムの東側に位置する、12世紀末の大乗仏教寺院です。ジャヤヴァルマン7世によって建立され、1186年に奉献されました。創建当時は「ラージャヴィハーラ(王の僧院)」と呼ばれ、王の母を象徴する般若波羅蜜多(プラジュニャーパーラミター)像が中央祠堂に祀られていたことから、母に捧げられた寺院として知られています。
境内には回廊や祠堂、門などが複雑に配置され、現在は巨大な樹木の根が石壁や建物を包み込む独特の景観が最大の見どころです。崩れた石材や精緻なデバター像なども残り、自然と遺跡が長い年月をかけて一体となった姿を間近で見ることができます。映画『トゥームレイダー』のロケ地としても知られる、アンコールを代表する人気遺跡の一つです。
タプロームへのアクセス(行き方)
オールドマーケットからタクシーやトゥクトゥクで約30分程度。
見どころ・感想
寺院内部へ進むと、石造建築と背の高い木々が入り混じるタプロームらしい景観が広がります。

長い年月の中で建長い年月の中で建物の一部は崩れ、遺構のすぐそばから巨木が伸びています。整然と復元された寺院とは異なる、自然と遺跡が共存する独特の雰囲気を感じられます。
さらに進むと、石造りの建物を覆うように巨大な木の根が伸びる光景が現れます。

屋根の上から地面へ向かって何本もの根が垂れ下がり、まるで建物を抱え込んでいるかのよう。タプロームを象徴する景観の一つです。
別の場所では、太い根が石壁の上を這い、そのまま建物の内部へ入り込むように伸びています。

石材と根が複雑に絡み合い、どちらが遺跡を支え、どちらが押し崩しているのか分からないほど一体化しています。
巨木の間を進んでいくと、崩壊した建物の石材が大量に積み重なった場所に出ます。

柱や装飾の一部だったと思われる石が無造作に散らばり、タプロームが長い年月を経てきたことを実感させる光景です。
その先には、無数に枝分かれした根が石造建築を覆い尽くすように広がっています。

細い根が網目状に絡まり、中央の入口を囲む姿は特に印象的です。人工物である寺院と熱帯の植物が、完全に一つの景観となっています。
巨木だけでなく、精緻な石彫もタプロームの見どころです。

壁面にはデバター像が並び、その周囲を植物文様などの細かな装飾が埋めています。崩壊の進んだ遺構の中にも、クメール建築の繊細な美しさが残されています。
やがて寺院の中心部に到着します。こちらの中央祠堂の内部の壁には無数の小さな穴が開いているのがお分かりでしょうか。

創建当時、この穴には宝石やガラスなどが埋め込まれており、上部の穴から差し込む光が反射して美しく輝いていた、という説もあるようです。
通路の入口を見上げると、リンテルにはカーラ(ヒンドゥー教の神)や、植物を思わせる曲線的な文様がびっしりと刻まれています。

大きく崩れた場所が多いタプロームですが、こうした細部を見ると、創建当時は寺院全体が精緻な彫刻で飾られていたことがうかがえます。
さらに歩くと、柱だけを残して屋根の一部が崩れた回廊が現れます。

内部には落下した石材が積み重なり、その上から樹木の根が伸びています。自然による侵食と建物の崩壊が同時に進んできた、タプロームらしい姿を見ることができます。
回廊の上には、ひときわ太い根を持つ巨木がそびえています。

根は屋根をまたぐように左右へ広がり、一部は壁面に沿って地面まで到達しています。石造建築を押さえ込むような巨大な根の迫力は、実際に間近で見ると圧倒的です。
巨木の景観を抜けると、複数の祠堂が集まる開けた場所に出ます。

石造りの塔や回廊が複雑に組み合わされ、タプロームが単なる「巨木に覆われた遺跡」ではなく、大規模な仏教寺院だったことを改めて感じさせます。
寺院を抜けていくと、最後まで巨木と崩れた石材が続きます。

木々の根元には大量の石が残り、かつて建物だった場所がそのまま森へ戻っていくような景観が広がっています。自然と遺跡が長い時間をかけて一体となった、タプロームらしい余韻を残す風景です。
タプロームの基本情報
タプロームの場所の地図は以下の通りです。
| 住所 | Krong Siem Reap |
おわりに
以上、タプロームについての紹介でした。
シェムリアップに行った際には訪れてみてはいかがでしょうか。
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