カンボジア・シェムリアップにあるバンテアイスレイについて紹介します。
赤い砂岩に刻まれたクメール美術の傑作です。
この記事の概要
バンテアイスレイの見どころと感想

バンテアイスレイはどんなところ?
バンテアイスレイは、アンコール遺跡群の北東部に位置する10世紀のヒンドゥー教寺院です。967年に、ラージェンドラヴァルマン2世とジャヤヴァルマン5世に仕えた高官によって建立され、シヴァ神に捧げられました。王ではなく有力者が造営した寺院としても知られています。規模は比較的小さいものの、赤みを帯びた砂岩を使った建築と、壁面や柱、破風を埋め尽くす緻密な彫刻が最大の見どころです。
柔らかな砂岩を生かした深い彫りには、植物文様や神々、ヒンドゥー神話の場面が細部まで表現されています。門をくぐって参道を進むにつれ装飾は次第に密度を増し、中心部では建物全体が彫刻作品のような華やかさを見せます。クメール美術の宝石と称されるのも納得できる、アンコール遺跡の中でもひときわ優美な寺院です。
バンテアイスレイへのアクセス(行き方)
オールドマーケットからタクシーやトゥクトゥクで約1時間程度。
見どころ・感想
バンテアイスレイの入口に立つと、まず目を引くのが赤みを帯びた砂岩で造られた門です。

門の上部には植物文様などがびっしりと彫り込まれ、遺跡に入る前から、この寺院が彫刻の美しさで知られる理由を感じさせます。
門をくぐると、奥の伽藍へ向かって長い参道が一直線に延びています。

両側には石柱や遺構が規則正しく並び、正面の建物へ自然と視線が導かれていきます。
参道の脇には、こうした小さな石柱も残されています。

欠損は見られるものの、表面には細かな植物文様が刻まれており、主要な建物だけでなく周囲の石材にも装飾が施されていたことが分かります。
こちらには破風らしき部分の彫刻部材が残されていました。

人物や植物文様が複雑に組み合わされ、石とは思えないほど細やかな彫りを見ることができます。
その先に現れる門は、さらに華やかな姿です。

大きく反り返る装飾と緻密なレリーフが正面を覆い、赤みのある砂岩が太陽の光を受けて一層鮮やかに見えます。
門を抜けると、左右を厚い石壁に挟まれた通路が続きます。

いくつもの開口部が一直線上に重なって見え、その先にさらに中心部の建物が姿を現します。
中心部へ近づくと、ひときわ精巧な彫刻で覆われた小建築が現れます。

一般に「経蔵(ライブラリー)」と呼ばれる建物で、破風から柱、窓の周囲に至るまで彫刻が隙間なく施されているのが印象的です。
さらに奥へ進むと、バンテアイスレイの中心となる祠堂群がまとまって姿を現します。

小規模ながら建物同士が密集しており、階段の周囲には動物の頭を持つ守護像も並んでいます。
祠堂を正面から見ると、壁面や入口の周囲が細かな彫刻で埋め尽くされていることがよく分かります。

塔の上部まで装飾が続き、建物全体が一つの彫刻作品のように感じられます。
最後に祠堂群の周囲を回ると、正面だけでは分からなかった側面の装飾までじっくり見ることができます。

破風や壁面、柱の縁に至るまで彫刻が続き、バンテアイスレイならではの緻密な石彫を最後まで楽しめます。
バンテアイスレイの基本情報
バンテアイスレイの場所の地図は以下の通りです。
| 住所 | Angkor Archaeological Park, Siem Reap |
おわりに
以上、バンテアイスレイについての紹介でした。
シェムリアップに行った際には訪れてみてはいかがでしょうか。
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