カンボジア・シェムリアップ郊外にあるベンメリアについて紹介します。
密林に眠る崩壊した巨大寺院です。
ベンメリアの見どころと感想

ベンメリアはどんなところ?
ベンメリアは、シェムリアップ市街から北東へ約60km、密林の中に残る12世紀のヒンドゥー教寺院です。スールヤヴァルマン2世の治世に築かれ、アンコールワットとよく似た平面構成や建築様式を持つことで知られています。広大な境内には中央祠堂を囲む三重の回廊が設けられ、主に砂岩を用いて築かれました。
現在は塔や回廊の多くが崩落し、巨大な石材が折り重なる一方、樹木の根が壁を覆うなど、遺跡と森が一体となった独特の景観が広がっています。ジブリ映画『天空の城ラピュタ』の世界観に似ていることでも有名です。回廊や破風には『ラーマーヤナ』や乳海攪拌などを題材にした彫刻も残り、往時の高度なクメール建築と装飾技術をうかがうことができます。
ベンメリアへのアクセス(行き方)
オールドマーケットからタクシーやトゥクトゥクで約1時間~1時間30分程度。
見どころ・感想
遺跡へ向かう途中では、参道を守るように置かれた多頭のナーガ像が配置されています。

ベンメリアでは崩壊した建物が目立ちますが、破損が少なく綺麗な状態です残っているナーガ像が見られました。
寺院の中心部へ近づくと、一転して大量の石材が折り重なる光景が広がります。

建物の輪郭を残す壁の前に、柱や屋根を構成していたと思われる石材が山のように崩れ落ち、ベンメリアを象徴する荒々しい姿が現れます。
さらに近づいてみると、四角く加工された巨大な石材が無造作に積み重なり、かつての建物が大きく崩壊していることがよく分かります。

その一方で、奥には壁面や連子窓が残り、崩れる以前の建築の姿もわずかに想像できます。
崩れた石材の間には見学用の木製階段が設けられており、ここから遺跡の内部へと進んでいきます。

周囲では大木の根が地面を這い、石材の隙間へ入り込んでいて、建物と森が長い年月をかけて一体化してきた様子が伝わってきます。現在、寺院内部には見学用の木道が整備されています。
内部へ進むと、回廊の壁や連子窓が残る一方、その足元には崩れ落ちた石材が大量に積み重なっています。

建物としての形をとどめる部分と完全に崩壊した部分が隣り合っているのが、ベンメリアならではの景観です。
崩壊した建物ばかりに目を奪われますが、壁面をよく見ると精巧な浮彫も残されています。

人物や神々を表した彫刻が石の表面に刻まれており、かつてこの寺院が豊かな装飾で彩られていたことを伝えています。ベンメリアでは『ラーマーヤナ』『マハーバーラタ』などに関係する神話場面を描いた装飾が確認されています。
さらに奥へ進むと、崩落部分を避けるように長い木道が続いています。

左右には回廊の壁や石材の山、大きく育った樹木が迫り、整然とした寺院を歩くというより、森の中に眠る遺跡を探検しているような雰囲気になってきます。
木道の高い位置から下を見渡すと、回廊に囲まれた空間いっぱいに崩れた石材が散乱しています。

地上から見るのとは違い、壁や回廊の配置と崩壊の規模を同時に確認でき、かつて複雑な建物が連なっていたことが分かります。
木道はやがて、崩れた壁や樹木の枝を縫うようにしてさらに奥へと続きます。

石造建築の上まで木々が覆いかぶさり、人工物の中へ森が入り込んでいくような光景が広がります。
最後に目を引くのが、回廊の壁を抱え込むように伸びた巨大な木の根です。

連子窓が並ぶ石壁の上から太い根が垂れ下がり、そのまま地面へと広がっています。崩れた寺院と熱帯の樹木が一体となった、ベンメリアらしさを強く感じられる光景です。
ベンメリアの基本情報
ベンメリアの場所の地図は以下の通りです。
| 住所 | F6GH+3G2, Phumi Boeng Mealea |
おわりに
以上、ベンメリアについての紹介でした。
シェムリアップに行った際には訪れてみてはいかがでしょうか。
合わせて読みたい-
-
アンコール遺跡群まとめ※アンコールワットから郊外遺跡まで主要スポットを紹介
カンボジアを代表する観光地として知られるアンコール遺跡群。なかでもアンコールワットは世界的に有名ですが、シェムリアップ周辺にはほかにも数多くの寺院や都市遺跡が残されています。 巨大な人面像が並ぶバイヨ ...