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映画『ルック・オブ・サイレンス』はインドネシア大虐殺の被害者と加害者を対面させる

ルック・オブ・サイレンス 映画

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今回は、『ルック・オブ・サイレンス』(2014年)という映画について紹介します。

1960年代にインドネシアで起きた大虐殺について『アクト・オブ・キリング』で加害者に密着したジョシュア・オッペンハイマー監督が今作では被害者に焦点を当てます。

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ルック・オブ・サイレンスの作品情報

タイトル ルック・オブ・サイレンス
公開 2014年
監督 ジョシュア・オッペンハイマー
作品紹介 前作の『アクト・オブ・キリング』で虐殺の加害者に密着したジョシュア・オッペンハイマーが今作では被害者に焦点を当てる。

ルック・オブ・サイレンスの動画配信情報

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ルック・オブ・サイレンスの登場人物(キャスト)

アディ 44歳の眼鏡技師。生まれる前に兄のラムリを殺害される。
ジョシュア・オッペンハイマー この映画の監督。インドネシアの大虐殺を扱った映画『アクト・オブ・キリング』の監督でもある。

ルック・オブ・サイレンスのストーリー(あらすじ)

1960年代のインドネシアで起きた大虐殺で兄を殺されたアディ。

アディは監督のジョシュア・オッペンハイマーと兄を殺した加害者たちのもとを訪れ当時の行いを追及していく…。

ルック・オブ・サイレンスの感想や見どころ・解説

ここからは少しネタバレになります。

アクト・オブ・キリングの姉妹編

『ルック・オブ・サイレンス』は『アクト・オブ・キリング』の姉妹編という位置付けです。

『アクト・オブ・キリング』が加害者側の人間を取材対象とし虐殺の再現映画を撮影するという異色の内容でしたが、『ルック・オブ・サイレンス』は被害者側の人間に焦点を当てて当時の虐殺に迫るある意味正攻法的なドキュメンタリーです。

自分が生まれる前に虐殺で兄を殺された主人公のアディが監督のジョシュア・オッペンハイマーとかつての殺戮の実行部隊のメンバーたちに会いに行きます。加害者たちにはインタビューの本当の目的は伏せ眼鏡技師であるアディは検眼のためにやって来たと伝えてあります。そしてアディは検眼中に何気ない会話をしながら虐殺が起きた当時の様子をさりげなく聞き唐突に自分の兄が殺されたと追及していきます。

沈黙の眼差し

表情を変えず淡々とインタビューするアディは激しく問い詰めるようなことはしませんが核心をずばりと突くような質問を投げかけ加害者たちを困惑させます。

唐突に過去を問い詰められた加害者たちは皆一様に激しく動揺するものの、結局、謝罪の言葉を述べることはなく仕方がなかったで済ませてしまうのは『アクト・オブ・キリング』と同じでした。

映画のタイトルである「ルック・オブ・サイレンス」とは沈黙の眼差しという意味です。

アディが、インタビューで加害者と対峙している時や、兄をどうやって殺したのか子細に語る殺人者の映像を見ている時に見せる、怒り、悲しみ、諦めなどいろいろな感情を押し殺したような物静かな眼差しがとても印象的でした。

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炙り出される人間の闇

『ルック・オブ・サイレンス』を見ると前作の『アクト・オブ・キリング』で登場したアンワル・コンゴらが特殊なのではないというのがよくわかります。今作に登場する加害者たちも本を出版したり、殺戮現場でピースサインをして記念撮影をしたりとやはり当時の行いを反省していないどころか自慢げに過去を語ります。

彼らは国のために働いたという意識があり自分がやったことは正しいと思い込んでいます。実際に、殺人行為そのものからは距離を置きたい軍が人民を動員して共産主義者を殺させたと言われています。

このように法や権力によって後ろ盾を得れば人間は何でもしてしまうということを『アクト・オブ・キリング』と『ルック・オブ・サイレンス』は示しています。政治的イデオロギーの下、国に命令されればいとも簡単に従い殺人に手を染めてしまう人間の闇が垣間見られます。

ドイツ、カンボジア、ルワンダなど他国の歴史を見ても、インドネシアで起きた悲劇は特殊なものではないことが分かります。どこの国でも起こり得ることなのです。

賛否両論ありそうな手法

前作の『アクト・オブ・キリング』ほどの奇抜さはありませんが、『ルック・オブ・サイレンス』の撮影手法にも賛否両論ありそうです。

今作では、以前の取材で親しくなった加害者たちのもとに被害者を連れて行き騙し打ちのような取材を行ったり、加害者家族のもとへ行き既に他界した父親が当時の虐殺の様子を語る映像を見せつけたりと少々乱暴なやり方をしています。

今でも虐殺の加害者側が権力を握り続けているため殺人の罪を問われることはなく、加害者と被害者が一緒に暮らしているという状況において、被害者であるアディを加害者のもとに送り込むということは極めて危険なことです。素性を明かしたら命を狙われる可能性もあり実際に映画の中では「家はどこだ」と問い詰められるシーンもありました。

この被害者のアディにインタビューさせるというやり方は『アクト・オブ・キリング』公開前に監督と知り合ったアディ本人からの提案ということですが、こうしたやり方に少し疑問を感じなくもありません。

しかし、それでも、これまで闇に葬られてきた事件と向き合い沈黙を破るためには誰かがやらなければいけなかったことなのかもしれません。

おわりに

この映画の評価

以上、今回は、『ルック・オブ・サイレンス』という映画についての紹介でした。

静かなドキュメンタリーですがタイトルの通り主人公アディの眼差しが強く印象に残る作品でした。

『アクト・オブ・キリング』とセットで観るのがおすすめです。

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